近江商人は、さきほども述べたように商売に成功すれば、故郷に錦を飾るということで家屋敷を構える訳ですが、それには基本的なパターンがあり、基本的には仏間が客間の奥にあり、その隣に座敷、書斎と続きます。
なかでも仏間は家の中心であり、4尺から5尺くらいの仏壇が入っています。そして家の行事や別家会などもすべて仏壇の前で手を合わせてから、隣の座敷で行われます。
家屋と並んで大切なのはお墓です。家の軸になるのが仏間なら、家の象徴となるのはお墓といっていいでしょう。先祖の恩を忘れず、家を長く続かせていくために、なくてはならないシンボル、それが家とお墓なのでしょう。
■伝統的建造物 近江商人屋敷(塚本喜左衛門本宅)

本宅正門。装飾性を廃し、出来るだけ簡素に仕上げています。

仏間上部。仏壇の上がうるさくならないように、2階は仏壇の上を避けて作ります。

本宅の角にある大木。幼少の頃にはよく登って遊びました。
庭は回遊式庭園。川の流れが風情を誘います。
2階から庭を眺めてみました。
銭形の手水鉢です。商人らしい意匠ですね。
離れにある先代が集めた蔵書の一部です。
江戸末期と思われる細工モノの蟹の硯です。この細かい仕事と愛らしい佇まいが気に入っています。






