2016年9月14日 (水)
近江商人の足跡と尋ねて・・・桐生・大間々編
先週、NPO三方よし研究所は、近江商人の歴史を学ぼうと貸切バスで群馬県の桐生市、みどり市(大間々)を訪れました。
大津からの貸切りバスで、団長は田中恵里子例会委員長です。
大間々に到着。渡良瀬川の渓谷です。ここは有名な「わたらせ渓谷鉄道」が走っています。
さっそく神明宮を参拝。伊勢神宮正殿と同じ「神明造り」です。
昔、この地は足尾銅山が栄え、周辺は大変に繁昌しました。
大間々へは、300年前に近江の日野商人がこの地にやってきました。
その子孫の松崎靖さん(大間々「三方よし研究会」の会長)にご案内頂きました。
ながめ余興場。昭和12年建築の木造劇場。昔の芝居小屋で大変にゆかしい文化財ですね。
コノドント館。旧・大間々銀行で大正10年の建築です。
コノドントとは、古代の1ミリくらいの小さな魚の化石のことです。
中は、自然・歴史・民俗資料館になっています。
当時の引き札(広告ビラ)です。
大間々の街中の「三方良しの井戸」です。
大間々の日野商人(広義には近江商人)は、醸造業(酒、味噌、醤油)が多いですね。
岡直三郎商店。醤油のブランドは「日本一しょうゆ」です。
近江の日野から来て、1787年の創業、みそ蔵です。
頭に衛生帽子をかぶった会員の藍水さん。醤油蔵は微生物が沢山いますから警戒厳重です。
大間々から桐生にバスで移動しました。
桐生は織物の町で、織物参考館を見学
色々な昔の機織りを体験し、最後は、藍染めを見学しました。
いよいよ初日の夜の食事会です。乾杯!!
左から、田中恵里子委員長、中澤副理事長、家内
桐生の天満宮です。
なんか、日光東照宮のような大変な工芸の技術ですね。
買場沙綾市(かいばさやいち)・・桐生の伝統的な買い物市場です。
理事長さんと副理事長さんです。
織物の町、桐生だけあってカラフルな伝統織物の衣裳ですね\(^O^)/
桐生の伝統的重要建造物群(町並み保存地区)の蔵の町並みですね。
この町並みは、1594年、徳川家康の命で、代官・大久保長安の手代・大野八右衛門が町割りをした幕府直轄の町です。
矢野本店は享保2年(1717年)に近江・日野からきた近江商人、もう300年昔です。
「矢野蔵群」(市の重要文化財 築1742年)
矢野さんの酒、みそ、しょうゆなどの醸造蔵です。
近世の矢野本店の扱い品のトレードマーク
年季の入った工芸品のような看板です。
矢野本店の開かずの大金庫です。左は内野さん(出前講座委員長)
この金庫、所ジョージの「そこんトコロ」のTV番組「開かずの金庫・・」に登場し、鍵師(かぎし)が来て、3時間で開錠・・・
中から、お宝がザクザク・・・と思いきや・・・
本当は昔の店の就業規則など、実に貴重な文献が出てきました。
大判小判金貨は無かったそうです。あれば私も欲しいわぁ!!(下品やなって・・?)
矢野㈱の鑓田実社長の講演です。
有粦と温故知新・・いい言葉ですね。
大間々から親戚の奥村酒造・奥村秀俊さんが飛び入り参加・・本当に嬉しかったですね。
交流会のあと、心づくしの昼食です。
頂きま~す!!、これが目茶滅茶美味かったヽ(^。^)ノ
名物、ひもかわうどん・・・きしめんの麺の5倍くらいの幅があります。
焼きまんじゅう・・・このまんじゅうは中身がパンのように軽くいくらでも食べられて旨い!
矢野本店の前で記念撮影。中央が鑓田社長です。
矢野本店の前に、三越・桐生店があります。
桐生は「東の桐生、西の西陣」と並び称されたくらい織物が盛んでした。
三越(百貨店)も桐生に織物の仕入部をおき、それが桐生支店になったようですね。
後記
桐生、大間々の探訪は、小生にとって実に素晴らしい勉強になりました、
桐生は織物の町、父の代の塚喜商事の仕入れ先は、桐生、伊勢崎、足利、八王子、村山などの北関東の織物産地で、前橋には繭の相場が立ち、横浜・神戸の生糸取引所は世界の生糸相場が立ちました。
小生の伯母(父の姉)は、日野の鎌掛の奥村久左衛門へ嫁ぎ、大間々で酒造業(奥村酒造)をしていました。
私の親戚も醸造業(酒造業、しょうゆ)がいまだに多く、近江商人のルーツ・DNAが脈々と流れていると思います。
今回の桐生、大間々の探訪は非常に懐かしく、とっても勉強になった研修ツアーでした。