喜左衛門ブログ:President Blog

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2014年3月1日 (土)

不思議の国アラブ  ドバイ訪問記 その2

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安倍首相が最近アラビア半島の「湾岸6か国協力会議」の諸国へ訪問しています。
湾岸6か国とは、サウジアラビア、アラブ首長国連合(UAE)、クウエート、カタール、バーレーン、オマーンで、すべて王制の国家です。
国民一人当たりの所得は、世界1位がルクセンブルグ(欧州)、2位がカタール、5位がアラブ首長国連合、11位がクエート、12位が日本です。
原油生産は、世界一はサウジで、7位がアラブ首長国連合で、9位がクエートです。
このあたりの国々は、結構、お金持ちなんですね。

 

アラブ首長国連合(UAE)は、7つの首長国から成り立っています。
7つの首長国の内、アブダビが原油の94%を産し、ドバイは4%。
あと、5か国で2%。いかにアブダビのみが恵まれ、格差が激しいのがお分かりでしょう。

 

ここから、石油依存度が低いドバイの劇的な発展の秘訣はなんでしょうか?
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◆ここは、金融フリーゾーン(FZ)です。<経済特区>
邦銀のM銀行とN証券のドバイ支店を訪ねました。
ドバイ・国際ファイナンシャル・センター(DIFC)です。
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DIFCの正面のエミレーツタワーです。
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ドバイは規制が少なく、所得税はかかりません。つまり税務署は関与しないってことです。
経済活動は、色々な許認可の手数料(かなり高額)のみで、すべてOKです。
この仕掛けが、海外から色々なマネー、富裕層を呼び込む仕掛けになっています。
外資の会社の株式は、外国人は49%まで、ドバイが51%以上を所有します。

 

◆ドバイの「EMMAR」(国策の巨大開発会社)の開発物件です。
世界一のバージュ・ハリファ、ドバイモールです。
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住宅地と分譲から色々手がけています。
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◆ペルシャ湾が見える壮大な埋め立て地 パーム・ジュメイラ
壮大なアミューズたっぷりのホテル アトランティス・ザ・パーム。
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すさまじい人工国家であり、奇跡の成長ですね。

 

 

◆アラブの伝統社会
オールド・スーク(市場)です。
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怪しげに、「コンニチワ、アキハバラ、アリガト」の声がかかります。

クリーク(入り江)と両岸を行きかうダウ船
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ドバイ博物館
1833年にマクトウーム首長がアブダビから分家してドバイに入植してからのドバイ栄光の歴史を展示しています。
ロウ人形で昔の生活を再現しています。
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バスタキア地区(景観保存地区)の風景です。
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アラビア文字の名前を書いてくれる店がありました。
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この金文字は「きざえもん」とアラビア文字で書いています。

 

この伝統地区には、アラビアの紋様にあふれていました。
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日本の伝統的織物(西陣織)とこの国との融合は、アラビア紋様とアラビア文字のデザイン化に鍵がありそうですね。

 

後記
ドバイ政府(王制)を「不動産開発会社」みたいというドバイ在住の日本人がおられました。
ドバイ首長は、韓国のサムソンのCEOのような独裁的で有能な経営者のようであり、中国共産党のように、中国が外資の会社の株式51%以上を握り、党員優遇の身分社会のような面が酷似していますね。
「開かれた国際都市ドバイ」の奇跡のような劇的発展、また、2008年のリーマンショックを乗り越えたたくましさをみて、スローな日本社会との余りの違いに愕然としました。
「日本65年、上海20年、ドバイ10年」のスピード感の違いを感じますね。しかし、ドバイの王様(首長)は、巨額借金を抱える超エリート社長みたいで、ストレスが多そうですね。
さて、ドバイから香港(1泊)に立ち寄って帰国します。