喜左衛門ブログ:President Blog

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2014年7月9日 (水)

上海のビジネススクール(MBAコース)は、素晴らしかった!

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7月初めの週末に、NPO「三方よし研究所」の出前講座で上海へ行きました。
さっそく上海のテレビ塔(高さ466M)を背景に昼食をしました。
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超高層ビルが林立しています。
右は、建設中の中国一が高いビル「上海中心」(高さ632M)

 

まず三菱東京UFJ銀行さんへご挨拶、色々な情報を頂きました。
そして野村証券を訪問し、旧知の仲野代表と懇談しました。
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市内は大混雑でまったく動かない・・アポの時間がすぎていく・・(>_<)
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招待して頂いた「中欧国際ビジネススクール」の教授の方々との夕食会です。
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さすがにアルコール抜きの打ち合わせ会です。

 

翌日、「中欧国際ビジネススクール」がきました。
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立派な学舎で、中国では、北京の長江商学院と双璧をなす有名な学院です。
MBAコースだから、学生さんは大学を卒業して5年間以上の実務経験が必要です。
「中欧」とは、中国の財界とEU(欧州)が出資をして設立されたのだそうです。

 

ファミリービジネスが学問の対象とする「家族伝承研究センター」のパンフレットです。
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すごいカリキュラムで、半年間のケーススタディ、次の半年間は6人位の専門家(学生)チームを作り企業訪問し研究、半年間インターンシップだそうです。
すべて英語の授業で、学費は60万元 えっ1000万円!! (@_@;)
知識、経営スキル、人脈作りが目的で、1000人が学びます。(寄宿舎付き)

 

円形の講義室で200席の各席にマイクと同時通訳があり、中国各地、シンガポール、台湾、香港、ヨーロッパの実業家(学生)、教授が座っています。
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ここでスピーチするのは緊張するなあ・・・(-_-;)

 

副学院長のご挨拶(上段)
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「皆さん、中国の1人っ子政策で社長の後継者は限られるが、このため兄弟争いは避けられるが、人材育成を誤ると企業にとって大変なことに陥ります。
アジアの上場企業の大部分は家族経営(=同族企業)で、今日はアジアからの学生とゲストの間で十分に議論をして頂きたい」・・・とのメッセージでした。

 

曹慰徳董事長(シンガポールの大手企業)の講義
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「中国の伝統的文化と世界の知恵から学びましょう。
経営者は、自分のことを管理(セルフマネジメント)できてこそ、会社の管理ができる。
親世代(創業者)に比べ、後継者(MBAの学生)は素晴らしい教育を受け、多くの愛情に恵まれていますから、大いなる覚悟をして真剣に学び、大きく飛躍してください。」
・・・日本人として、とても共感できる話でした。

 

次は、ゲストスピーカー 日本の事業承継に学ぶ。
小生の出番です。 
話(通訳)、パワーポイント(中国語)、掛け軸などの現物を使っての講義
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「三方よし」理念は、温故知新で中国人にストレートに理解されました。
わが家の家訓「積善の家に必ず余慶あり」は、先祖が中国の易経より出典したため、中国人からダイレクトな共感を得ました。
「三代の図」の掛け軸(チョンマゲを結った働く創業者、二代目のお茶会、乞食の三代目)の先祖の教えには熱い拍手を受けました。
父が毎朝三時に起床して、「ちびた鉛筆」を削り、仕事に励んだ姿(仕事への集中、時間を大事に、お金を倹約)に対して、老若男女の学生さんからの熱烈支持を頂きました(^O^)

 

小生の父の「ちびた鉛筆が詰まったビン」が大人気でスマホの撮影会となりました。
父(14年前に91歳で逝去)のちびた鉛筆は妖怪ウォッチ並みのフィーバーです。
シンガポール大学のユパナ教授(バンコク生まれの中国人で一橋大学で教鞭)
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日欧国際ビジネススクールの副学院長さんと
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学生さんと、一緒に・・
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続いてイトーキの山田会長、中国の朱さん(酒メーカー)の経験値に富む話がありました。

上海信託より贈呈の除幕式
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李教授の講義
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創業者と後継者の世代ギャップをいかに埋めるか・・中国社会が直面する最大の課題。

 

パネルディスカッションが始まりました。
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左から、陳教授(浙江大学)、區教授(香港中文大学)、李教授(当学院)
グローバルな熱い討議です。

 

会場から多くの質問が飛びます。
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ここから学生さんの分科会、その前に抽選会
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広々とした校庭にはスポンサー企業の宣伝が・・(^O^)
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昼食会では各国のゲストと意見交換 素晴らしいひと時でした。
校庭の石碑
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「中欧学院の教授は世界の理を論じ、学生は世界の新しい事を創る」

 

お世話になった蔡さんと
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山東省出身で早稲田大学を卒業した逸材。今回も企画、通訳で御世話になる。
夕食を蔡さん一家とご一緒に !(^^)!
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親孝行、病床の恩師への見舞など、蔡さんの日常生活に中国人の篤い人間性を学びました。

 

宿舎のマリオットホテル(浦東)と散歩コースの運河です。きれいな町並みですね。
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後記
あっという間の上海訪問でした。
中国人のプラグマティズム(実利主義)と行動的アカデミックな取り組みに感動しました。
課題意識が鮮明で、問題に対して集中的に取り組む姿は、大迫力を感じました。
近江商人の「三方よし」はインターナショナルな理念であり、日本の長寿企業(歴史、社数は世界一だそうです)のもつ「哲学と手法」は世界に誇る日本文化だと悟りました。
私の先祖の話が、中国で熱狂的に支持して頂けるとはまさに驚嘆、光栄の至りでした。
ご先祖の墓参りをしなくっちゃ <(_ _)>