喜左衛門ブログ:President Blog

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2016年1月12日 (火)

別家会、新年の行事

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塚喜商事には、近江商人の伝統である「別家会」があります。

役員会議室(=別家室)に明治初期から入社した歴代の功労者の写真が掲げられています。
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近江商人の風習で一定年限を勤務すると暖簾(のれん)分けをして独立(別家)するか、番頭(別家待遇)として店に残りました。
現在では独立する社員は少なく、「別家」は定年で辞めた功労者(OB)か、永年勤続者を「別家」と言うようになりました。
(似た名称に「分家」がありますが、これは本家より血縁者が独立することをいいます。)

戦後の復興時の大功労者・・左から山本繁三さん(入店→ビルマに出征→復員し専務に)、山本五一郎さん(入店→海軍に応召→復員し常務から専務に)の写真。
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商売の一途さと、人柄のいい貫禄を感じますね。

ツカキスクエアの8階に仏間があります。
昔から当主が読経の導師を務めます。(お経が下手では社長には無理かも・・)
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仏さん(浄土真宗)の前では一律みんな平等で仲間の結束を大事にし、世のため、人のために尽します。

いよいよ新年会・・・社長の新年の挨拶のあと、別家さんの最長老の磯部さん(89歳)の乾杯で新年会が始まります。磯部さんの下の写真は松宮さんです。
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別家さんは毎月ついたち(一日)に集まり、お彼岸さんは功労者の碑に皆でお参りします。
死ぬまでのお付き合いですが、亡くなると葬式に全員参列し功労者の碑に納骨されます。
中国経営者に「近江商人の別家制度」の話をすると「別家の報酬、持ち株はあるのか?」との質問がありました、
小生は「別家は報酬や持ち株はありません」との答に、中国人は吃驚していましたが、日本の会社での運命共同体の理念を理解し、彼らはやっと納得しました。
しかし、中国人にとっては、別家会は魔訶不思議な秘密結社に映ったようです。

左から橋本さん(経理)と武中さん
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お世話役は若手(?60歳前後)の役割です。
この別家の風習は、近江商人系の企業・・伊藤忠商事、丸紅、ツカモト、市田、西川産業、他残っている企業がたくさんあります。
左からは、元専務の吉岡さん、小林さん
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木下君と吉岡さん、さしつさされつ・・

病気からすっかり元気になった浅井さん、孫の守りで忙しい土井さん
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元山さんと東さん
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京都和装の山口社長(現役、ツカキグループ)と塚本卯三郎さん
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別家会の会計(現金出納帳、通帳など)を廻して・・閲覧する橋本さんと武中さん
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年会費3000円は一律平等な負担です。(勿論、小生も払っています)
  

若手の別家さん、山本君と芦田さん。下の写真は、現役の前野君、井阪部長
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締めは多屋さんの挨拶
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「こうして別家一同が元気に参集できるのは大変幸せで嬉しいことです。会社も是非とも頑張って繁栄をして頂きたい。」
正月らしく一本締めでめでたくお開きでした。

別家会の新年の記念写真
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家族へのお土産(お寿司、千寿せんべいなど)を手ににこやかに帰宅の途につかれました。

◆ 後記
塚喜商事が今日までこられたのも別家さんの働きのおかげ。後輩は先輩に厳しく仕込まれ、後輩は新しいことに挑戦して新しいツカキグループを作っていきます。
「ともに成長を!」をスローガンに、力を合わせて頑張りたく思います。