喜左衛門ブログ:President Blog

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2019年3月30日 (土)

東久邇信彦様(旧・皇族)の思い出

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東久邇信彦様は、昭和20年(1945年)3月、防空壕の中で生を受けられました。
お母様は、東久邇成子様(昭和天皇様のご長女)、お父様は盛厚様です。
そして信彦様は、昭和47年に島田吉子様と結婚されました。
昭和天皇様が一般の家庭であった横浜の島田家の開放的で温かい家風をとても好まれ、島田吉子様が東久邇信彦様へお輿入れになられました。

近年の東久邇信彦様と吉子様

話は昔にさかのぼり・・・明治39年、明治天皇のご意向で久邇家の9男坊であった久邇稔彦様を、久邇家から独立させ東久邇家が誕生しました。
そして、明治天皇の第9女の聡子様が、東久邇稔彦様へ嫁がれました。
明治天皇のメガネに狂いはなく、東久邇稔彦様は、敗戦後の昭和20年に東久邇首相となられました。
この東久邇首相の孫さんが、先週亡くなられた東久邇信彦様です。

縁があって15年前に東久邇信彦・吉子ご夫妻にツカキグループ顧問にご就任頂きました。
東久邇邸へ家内とお伺いしてご馳走を頂き、色々なお話をお聞きしたのが昨日のように思い出されます。

信彦様は、昭和天皇様にとても可愛がられ、色々な玩具などを頂かれ、天皇陛下の愛情の深さを感じました。
また、伝統文化、伝統工芸について知識が深く、非常に楽しい有益なひとときでした。
とりわけ日本刀についての造詣が深く、刀匠の奥深い話を拝聴しました。

吉子様より海外の皇室や外交の話をお伺いし、素晴らしい教養を勉強させて頂きました。
また、ウエディングドレスへのご関心が深くマリエクラッセ(弊社のウエディング部門)のドレスへのご指導を頂いています。

信彦様には、ツカキグループの招喜庵(重森三玲旧宅)や生々居にお越しを頂き、とても楽しい時間をご一緒させて頂きました。
ツカキグループの色々な記念行事にもご出席賜り、お言葉を頂戴しました。

東久邇信彦様は、3月20日にご逝去になり、26日(火)夜にお通夜に参上しました。
場所は、豊島岡(としまおか)墓地参集所で、東京の文京区の護国神社の隣接地で2万坪の皇室専用の墓地です。

一般に人は全く立ち入り不可のエリアで、荘厳な正寝式(通夜)でした。
雅楽が奏上される中、祭壇には天皇、皇后、皇太子、秋篠宮、常陸宮、三笠宮、高円宮の7家からのお供えが荘厳に並び、あと小和田さん、鷹司、千さんなどの皇室ゆかりの方のお供えが簡素に並んでいました。
喪主の東久邇吉子様へ、お悔やみを申し上げ辞去しました。
74歳とは余りにも早逝、皇室にとっても由緒の深い聡明な方を失い残念でなりません。
衷心より哀悼の念を捧げます。

 

春がきました。
我が家のモクレン

梅の木

パンジーとまだまだつぼみのサクラの木


時の流れを感じますね・・・