喜左衛門ブログ:President Blog

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2020年1月18日 (土)

加賀温泉・・・九谷焼と山中塗は、素晴らしい!(^^)!

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先週の連休に加賀の温泉郷へ家内と行きました。
サンダバード(JR北陸線)に乗って加賀温泉駅に行き、山中温泉へ行きました。
大聖寺川が流れる鶴仙渓です。

定宿の「かよう亭」、雪吊りが北国らしいですね。

オゾンがいっぱいの鶴仙渓は本当にリラックスします。

山中温泉は伝統工芸が盛んで多くの知己を得ました。

小生が永年付き合った山中塗りの塗師・多田桂寛さんの作品

正倉院の御物を多田桂寛さんがうるしを駆使し、渾身の技術で作り上げました。
桂寛さんが使っていた漆で固まった作業机を頂き、この作品の台にしました。
桂寛さんは、川北良造(人間国宝、85歳)さんと同級生で幼いときからライバルで、惜しくも桂寛さんは4年ほど前に亡くなりました。
山中にはもう一人の仲の良い名人、「木地師の佐竹康宏さん」がいました。
佐竹さんは木地をロクロで挽き、素晴らしい作品を作りました。
将来の人間国宝と思いましたが、残念なことに若くして亡くなりました。

次の日は、山中温泉のお隣の山代温泉を訪ね、「あらや滔々庵」に泊まりました。
あらやさんの看板(北大路魯山人の作品)


あらやさんは創業800年を誇る山代温泉の老舗旅館
雪国らしい庭のしつらえですね (^^)

魯山人の描いた暁烏(あけがらす)・・・あらやの衝立です。



北大路魯山人は多くの書や陶器なども制作し「あらや」に残しました。

魯山人寓居跡「いろは草庵」(登録文化財)

北大路魯山人(1883-1959年)

「吉野屋」の看板を、魯山人が彫りました。


この草庵は吉野屋(温泉旅館、廃業)の主人・吉野治郎の別荘で、魯山人の仕事場に提供し、ここの魯山人は住んでいました。
魯山人は後年、吉野に「山代の別荘はどんな様子かね?」と何度も尋ねたといいます。
魯山人の師匠は、須田菁華(初代)で九谷焼を学びました。
小生は4代目の須田菁華さん(次郎さん)はよく存じており、九谷焼の伝統はしっかり根づいています。

九谷焼窯跡展示館に行きました。

昭和15年に築かれた九谷焼の窯の跡で1回に1000個は焼けたそうです。


窯の炎が見えます。(カタログより)


九谷焼の製法の展示

九谷焼の陶石の見本


古九谷の発祥は、有田焼(佐賀県)か、九谷(石川県)がおおいに論争を呼びました。

薬王院から服部神社

萬松園にある栄螺堂(さざえどう)

絶景でした。

山中温泉、山代温泉に根付いた文化、磨き上げられた伝統工芸・・・
日本の文化の豊潤さを感じます。