喜左衛門ブログ:President Blog

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2020年7月4日 (土)

登録文化財の全国総会がありました。

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先週の土曜日の夕方、ZOOMで、「国・登録文化財全国所有者の会」(通称;全国登文会)の第2回総会が開催されました。
只今、9都道府県に登文会があり、全国的に広めようと文化庁、県庁の文化財保護課と連携して活動をしています。

登録有形文化財は全国に1万2千件余りあり、歴史や地域文化の特徴をいかに伝承していくか大きな課題です。
有形文化財は、国宝を頂点に、重要文化財、登録文化財があり国民の貴重な文化的遺産です。

いよいよ登文会の第2回全国総会が始まります。

理事長は寺西さん(大阪)、副理事長は小栗さん(愛知)、渡辺さん(東京)、小生(京都)で、秋田、群馬、神奈川、三重、和歌山の登文会の会長が理事をされています。
ZOOMで40名ほどの参加者が全員、自己紹介と挨拶を交わし、和気あいあいに総会はスタートしました。
青山事務局長(大阪)の名リードで進行し、寺西理事長の挨拶があり、前期の決算報告、予算審議と進みました。
ZOOMは、質問が出やすくフラットで民主的なツールと言えましょうね。

文化財は、形も時代も地域も様々で非常に興味深いものです。

前回(第1回総会)からの懸案事項で、全国登文会の「英語表記」で議論になりました。
登録文化財を「Listed Buildings」が適切かどうかの意見です。
英語表記なので「英国モデル」を基本とした提案ですが、英国と日本では文化財の認識が異なり制度も違うので、英国モデルは日本では誤解を招くという意見です。(登録文化財、指定文化財)
グローバル派を自称する小生ですが、この件は勉強不足で沈黙・・・”(-“”-)”
海外の文化財研修に行かんとアカンなぁ・・・・、
この議論は40分間ほど費やしましたが、海外と日本の文化財の相違点、また、各地の登文会の構成員(会員、文化財所有者と非所有者、支援者)の食い違い、有形と無形文化財を包含するか・・・
など、各地の事情があぶり出され、全国・登文会は寛容な組織にしようということになりました。
ZOOMならでは、本音のやり取りの中で多くの気づきがありました。

★全国に登文会を広める課題は、小生(京都)は率先して滋賀県に働きかけ、滋賀県の所有者の熱心な活動のおかげで設立総会に向けて進んでいます。すでに60人くらいの同意の声が集まっているようです。
とてもうれしいことです(^_-)-☆

★旅館や料亭、醸造業(日本酒、味噌、醤油)などの業界は登録文化財が多く、ビジネス分科会を作ろうという動きがあります。
そりゃ、文化財の旅館や料亭が結束すれば、酒・ビール会社の協賛がつくでしょうし、お客様も文化財好きで支援したい方も多くいるはずで皆様から喜ばれそうです。
文化財ファンやオーナーさんにとって、登文会への入会モチベーションになりそうです。

総会は2時間半に及び、充実した議論がなされました。
最後に、参加者全員(約40名)が感想を述べあいました。

希望は、リアルに会って酒を汲み交わしたいというのが最大意見でした。
ZOOMに不慣れな高齢者(?)が大勢おられましたが、非常に円滑にいったのは青山事務局長の周到な根回しのおかげです。
寺西理事長は人柄がうかがえる、丁寧な議事進行で拍手万雷でした。
締めは、小栗副理事長(愛知、第1回全国登文会の主催者)のユーモアに富んだスピーチでお開きとなりました。
とても楽しい有意義なひとときでした。
ありがとうございました。