喜左衛門ブログ:President Blog

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2021年3月22日 (月)

街の美術館めぐり

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お休みタイムに京都・北野天満宮の西側にある京町家の素敵な美術館へ行きました。
「平野の家、わざ永々棟」・・・なんとも変わった名前ですねぇ。
大工さんが上棟式の時に、棟梁が「千歳棟(せんざいとう)、萬歳棟(まんざいとう)、永々棟(えいえいとう)」と声を掛けると大工はその声に合わせて木槌を振り下ろし屋根に棟と納めました。 建物とそこに住む人々の幸せを願います。
伝統のわざを未来永劫につなぐため、平野神社近くに「わざ永々棟」を設立されました。

案内のリーフレットと招待券を頂きました。

ここは、大正15年に、画家の山下竹斎さん(大正~昭和初めに活躍)のアトリエでした。
その後、高津商会(映画の小道具、美術品を担当)の創立者の高津梅次郎(明治~昭和初期)の自宅として使われ、平成19年に山本隆章さん(数寄屋普請の棟梁)が手に入れました。
現代の名工である山本棟梁はお茶室、社寺建築などの工務店の会長ですが、若い大工さんを育て、伝統文化に通じ古人形の収集でも有名人です。

普照社長さんはじめスタッフの方々がお迎え頂けました。

うだつが上がり、ステンドグラスで東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武にあわしてモダンに作られていました。

立派な庭ですねぇ・・・

お茶室のしつらえです。

立派な床の間にはひな人形が飾られています。

2階には、山本隆章棟梁のコレクションの古い人形が飾られていました。
享保雛(享保年間は1716-36)

上品なお顔だちの内裏様で、お姫様の頭上にはヨウラクが飾られています。

御所人形

有職雛

(永々棟さんの絵葉書より)

永々棟のむかいの聖ヨゼフ修道院の門の家(登録文化財)

大正時代の門衛所
旧財閥の住友家衣笠別邸跡、今は修道院になっています。
由緒しい建物ですね。

後記
京博連(京都市内博物館施設連絡協議会)メンバーの美術館では皆さんとても親切で、オーナーさん・ご家族・スタッフの方が互いに研鑽して、我々までにも情報交換をして頂けます。
小生のミッションというか趣味は、京都のミニ博物館・美術館や、全国の登録文化財、伝建地区を巡ることです。
当方も名乗りを上げると、どの施設でも同志に巡り合ったかのように親切に色々と教えて頂けます。「歴史好き、伝統建築好き、工芸好き」の小生の血が騒ぐのですが、同志の方々には同じ系譜の血があるようで、共感しあってついつい長く話し込んでしまいます。
実にうれしい楽しいひとときです(*^-^*)