喜左衛門ブログ:President Blog

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2021年10月25日 (月)

ファッション学校を探訪しました。

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もう20年ほど、「JFAファーデザインコンテスト」(主催:JFA日本毛皮協会)の実行委員長を務めています。
これは、全国の主要なファッション専門学校(約30校)の「素材加工セミナー」へJFA会員である毛皮メーカーから講師派遣をしています。
それから「ファーデザインコンテスト」へ応募となり、全国からデザイン画が3000通くらい集まり、厳正な審査で16点の佳作が選ばれます。
16人の入賞学生さんと毛皮メーカーが共同して毛皮の作品制作をし、ファッションショー形式でグランプリを競い合います。(後援;経済産業省)
2020年の入賞作品

2021年は12月1日に、銀座・時事通信ホールにて開催されます。

先週は、ファッション専門学校へJFA事務局の下釜さんと一緒に挨拶に廻りました。
大手・老舗の三大ファション専門校・・・文化服装学院、杉野学園、モード学園へ行きました。

◆文化服装学院は西新宿にあり、地上20階、地下1階のどでかいスケールを誇ります。

縫製工場で使うあらゆる機器、販売実習を行うシュミレーションショップがあり驚きです。
高田健三、コシノヒロコ、山本耀司など、有名デザイナーを数多く輩出しています。
ファッションスクールのランキングで世界3位、アジアで1位を取得しています。
1919年(大正8年)に設立、「文化学園」グループは、文化服装学院、文化学園大学と短大、文化ファッション大学院大学、文化外国語専門学校がある大きな教育機関です。

学生課の先生と話をしました。
レザー講座の実習では、牛皮を仕入れて、型紙を作り、牛皮をカットし、レザーのミシンで縫製までするようです。
毛皮は、昔はミンクのレッター加工(カットして巻きミシンで縫製)まで実技で職人さんから習ったそうです。
さすがにBUNKA、洋裁学校の老舗、実学の学び舎であります!(^^)!

 

◆杉野学園は1926年に設立され、目黒駅近くに十数棟の学舎があります。

杉野服飾大学、短大、ドレスメーカー学院、杉野学園衣装博物館があります。

設立者の杉野芳子(1892ー1978)先生は単身アメリカにわたり洋服はオーダーメイドしかなかった時代に、標準的な型紙を使いセミオーダー、既製服(レディメイド)を提唱し、安価で良質な洋服の制作を目指した。

杉野芳子先生(当時26歳)は留学中に建築家の杉野繁一(スタンフォード大学出身、当時30歳)と結婚、帰国後、1926年にドレスメーカー学院(略称、ドレメ)を開設しました。

日比谷公会堂でファッションショーを行い、日本に新たなファッションの道を開きドンドンと大きく拡張していきました。

彼女のドレメの系列校は700校までなり、現在も100校があります。
杉野芳子先生の建学の精神、「挑戦の精神、創造する力、自立(自己実現)する能力」が今もみなぎっています。

教務の先生と話をしました。
創業者・杉野芳子先生のこと、衣装博物館のこと、JFAのデザインコンテストへの期待などお聞きしました。
衣装博物館を見学しました。

杉野芳子先生の若き日の「青雲の志」を展示品を通じて感じ、欧米の服飾文化を吸収した情熱がほとばしる博物館でした。

 

◆モード学園は1966年に設立された学校法人日本教育財団を母体にして発足
名古屋、大阪、東京、パリに拠点。(遠景は東京モード学園)

モード学園(ファッション系)、HAL(コンピューターソフト)、首都医校(介護系)、東京通信大学があります。
出身者はごあきうえ、矢沢あい、宮世真理子さんらがいます。

各地の一等地に建つユニークな学舎でも有名です。
東京モード学園

名古屋モード学園

大阪モード学園

ファッションに憧れるアジアから若者は、モード学園に留学する学生が多く、学園内で色々な言語が飛び交っています。
教務の先生と話をしました。
「ファーデザインコンテスト」において、応募されたグラフィック画で、学生さんが有名デザイナーのデザイン画を参考しているうちに、原画との学生さんの作品との類似性(非オリジナル)の問題に当たってきます。 先生と防止のための教育とチェック体制について話合いました。
若いダイバーシティ(多様性)に満ちたモード学園の空気感は素晴らしい未来を感じました。