喜左衛門ブログ:President Blog

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2021年12月20日 (月)

近所の散歩・・・・京都・岡崎の美術館

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粟田口(あわたぐち)の新居へ越して1週間。
近所の状況がだんだん分かってきました。
粟田口のエリアは、西は白川(東大路の少し東を流れる小さな川)から東は蹴上(ウェスティン都ホテルのあたり)まで、北は岡崎の手前、南は八坂神社(祇園さん)の地域で歴史・文化ゾーンです(^^♪
白川の石橋の上で・・

この白川と並んで古川町商店街があります。

知恩院の門前商店街として有名で、昔は東山の峠を越えて山科あたりからも買い出しにきた繁盛商店街でした。

白川沿いに昔ながらの豆腐屋を発見、朝3時半頃から豆腐を作り日が落ちたら閉店。
定休日なしで毎日、早朝から豆腐を作りに精を出しているそうです。
私はこの豆腐屋人生に大変共感しました(^o^)丿
豆腐170円を一丁買い、家内と湯豆腐をしましたが、これが実に美味い(@_@)
ちょっと変わり者のおっちゃん一人で豆腐を作っていま~す。!(^^)!

粟田神社に鍛冶(かじ)神社がありますが、その近くに相槌(あいづち)稲荷神社があります。

刀鍛冶が槌(つち)で刃を鍛えますが、キツネが相棒に化けて相槌を打ったと言う伝説です。
今回の引っ越しは、家内が刀鍛冶で小生が相槌のキツネさん、家内は「空相槌(そらあいづち)のお父さん」だと言いますが・・”(-“”-)”

拙宅から歩いて3分で岡崎(美術館)エリアです。
丁度、京セラ美術館(旧名;京都市立美術館)にて日展が開催中です。

1933年に東京都美術館に次いで壮麗な公立美術館として創立されました。


実は、京都市立だけあって「70歳以上の京都市民は無料」なのです。
「私は無料優待だ」と家内に自慢しましたら、「私は若いから有料だからね」と逆襲されました・・・”(-“”-)”

◆油絵で特選に選ばれた小林理恵さんの「横浜夕景31・花火」です。
(以下、写真はすべてカタログから)

村居正之さんの「悠」

メイン会場は、油絵と彫刻で力作揃いです。
◆彫刻は野外と室内展示があり、素晴らしい出来栄えでした。
しかし、「日本画、工芸、書」の展示がありません?
館員さんへ「どこで展示ですか?」と尋ねても説明が不十分で案内板がありません。
「こりゃ具合悪いわ」・・・無料の老人ほど文句が多い(‘;’)

やっとの見つけたお隣の日展会場へ・・
◆ガラス工芸で特選の郡和子さんの「大地」

◆日本画も秀作が多かったですね。

◆書の真神蘶堂さんの「浅黄」

真神さんは、建仁寺の永源院住職であり、日本芸術院賞を受けられました。
・・・京都教育大学の書道科の教授でした。京都は書道学問のメッカだそうです。
真神家と小生の息子同士が同級生で家族ぐるみで仲良くさせて頂いています。
今回は、草書を軸に行書との調和に挑戦したのだそうです。
実に雄大でのびのびした書ですね。


杭迫先生は87歳、王羲之を学び宋代、空海の書を研鑽される。
日展で総理大臣賞(平成17年)を受賞
広川和子さんのパーティー「和の会」で知り合い、その人格に打たれました。
今や自由闊達に独自の境地で書を書かれています。

京セラ美術館で「モダン建築の京都」展をしていました。
明治維新後の京都の建築物に焦点を当てての展示です。
やや離れた奥の新館(東山キューブ)の入り口まで行きました。
弊社はモダン建築であるSACRAビル(築102年、登録文化財)があり興味津々でした。
しかし券売所が美術館の玄関(遠い!!)でしか売っていなので、今回は時間が無くてあきらめました。
京セラ美術館、ちょっと運営がまずいですねぇ・・・

次は、京都国立近代美術館に行きました。

京セラ美術館の前にあります。

「上野リチ、ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」

近代美術館から招待チケットを頂戴していたので、鑑賞に行きました。

上野リチ(結婚前は、フェリーチェ・リックス、1893⁻1967)は、ウィーンの裕福なユダヤ人の実業家に生まれ、リベラルな芸術的環境で育ちました。テキスタイル、七宝、彫刻を学び、ウィーンでテキスタイルの仕事で頭角を現します。
そこで日本の上野伊三郎と愛し合い結婚して、上野リチは京都とウィーンを拠点に住宅や店舗の内装やデザインの仕事を広げていきます。
京都市立美術大学にて夫婦で教鞭をとり、戦前、戦中、戦後を通じて、上野リチの「ファンタジー」は展開されていきます。

才気あふれるウィーンの女性が、ウィーンと京都の芸術のエッセンスを吸収して豊かに描いたファンタジーの軌跡を紹介しています。
招待券を頂いたのはいいですが、実に不勉強、不案内のまま入館しましたが、鑑賞するうちに彼女の才能と素晴らしい企画内容によって小生の目が開かれました(^^♪
ありがとうございました。

疎水に水鳥が泳いでいました。

寒風の岡崎でしたが、芸術、ファンタジー、工芸、書の奥深さを感じる至福の散策でした。

後記
帝国ホテルのバラの花

加藤登紀子さんの歌「百万本のバラ」~町の若い貧乏な絵描きが旅の女優に恋をして、すべてを売って百万本のバラを女優にプレゼントする寓話~を思い出しました。
こんな巨大な薔薇の花束をもらったら、どの女性へも愛は通じるでしょうね(^_-)-☆